児童虐待を防止するため、親権を最長で2年間停止できる新制度を柱とした民法と児童福祉法の改正案が27日、参院本会議で全会一致で可決され、成立した。親権を制限するには親子関係を断つしかなかった現行制度を変更し、虐待する親から子を引き離しやすくするのがねらい。来年4月から施行される見通し。
現行の民法には、20歳未満の子の親権を親から奪う「親権喪失」の制度がある。ただ、期限の定めがないため、虐待被害の対応にあたる児童相談所(児相)などが親子関係の断絶につながりかねないことを懸念して申し立てをためらうケースが多く、虐待防止の有効な手段になっていないと指摘されてきた。
改正法では「親権の行使が困難または不適当で、子の利益を害する場合」に、2年以内の範囲で親権を停止できるようにする。また、親権喪失が認められる場合も「虐待または悪意の遺棄がある」「子の利益を著しく害する」などの条件を明確にした。